突然ですがみなさん、「睡眠」足りてますか?
毎日ぐっすりたっぷり寝てるよ!
という人は…実はあまり居ないのではないでしょうか。

実は日本は「睡眠不足大国」。
日本人の睡眠時間は世界的にみても短く、しかも年々減少しているというのです。
起床時間は年を重ねるほど遅くなり、生活の夜型化が進んでいるという報告もあります。

寝なくても元気!というのならば問題はありませんが、
実際は睡眠不足は頭痛や倦怠感をもたらし、日常生活に支障をきたしますよね。
睡眠不足からくる生産性の低下は、経済損失ももたらします。

非営利研究機関 ランド・ヨーロップの調査研究によると、
睡眠不足による経済損失額を国内総生産(GDP)比で見た場合、
最大は米国で、年間で最高4110億ドル(約47兆円)、
日本は1380億ドル2番目となったそうです。

経済的な損失だけではありません。
1日の睡眠時間が平均6時間を下回る人は、
平均睡眠時間が7~9時間の人に比べて、死亡リスクが13%高くなると指摘されています。

厚生労働省の調査によると、20歳以上の段所で1日の平均睡眠時間が6時間未満の人の割合は
2015年に39,5%を記録しています。
このような睡眠不足大国となってしまった背景には、やはり長時間労働があるようです。
フルタイムの正社員の睡眠時間に関する調査では、
睡眠が「足りてない」「どちらかと言えば足りてない」と回答した人は4割を超えており、
理由として「残業時間が長いため」を選んだ人が最も多かったそうです。

睡眠時間が短いだけでなく、日本人は幸福度も先進国の中で最下位。
睡眠不足は憂鬱な気分を引き起こし、楽しい事も楽しく感じられなくさせてしまいます。
仕事が多すぎて眠れず、幸福感も感じられない。
文字にしてみるとかなり酷い状況ですが、悲しいかなこれが今の日本の現実なのでしょう。

現在、様々な企業が長時間労働抑制に向けて動き始めています。
勤務終了後に一定時間以上の休息期間を設ける事を義務付ける「勤務間インターバル制度」や、

子持ちの女性などに増えている「在宅勤務」など、これまでの働き方とは違った働き方も増えてきています。

「寝ずに頑張る」ことが評価されたのは今は昔。
これからは心身ともに健康に働くことが最も評価される社会になっていくといいですね。

(via Bloomberg)