今年もセンター試験が始まり、受験シーズンに突入しましたね。
街で参考書や単語帳とにらめっこしている受験生らしい学生さんを見かけると
思わず心の中でがんばれ〜!と声援を送ってしまいます。
受験生のみなさん、体調にはくれぐれも注意して、
万全の体制で試験に臨んでくださいね。
みなさんのご健闘をささやかながら祈っております。

さて、みなさんは「ゾーン状態」という言葉をご存知でしょうか?
例えば
「今まで勉強した内容が自然と頭に湧き上がり、スラスラと問題を解くことができた」
「周りの選手の動きがまるでスローモーションのように見え、すごいプレーができた」
というような経験です。
みなさん、一度はこのような経験があるのではないでしょうか。
これは単に調子がよかったのではなく、無意識のうちに集中力をフルで発揮する
「ゾーン状態」という状態に入っていたからなのです。

私たちの意識には「集中しなきゃ!」と思うような「顕在意識」と、
本人が忘れてしまっているような事も記憶している「潜在意識」があり、
この二つが同じ方向に動き、まるで自分とは思えないような力が発揮される、
そのような心理状態を心理学では「ゾーン」と呼ぶのだそう。
一流のアスリートはこのゾーン状態に入る術を身につけているそうです。

しかし、訓練なしにゾーン状態に入ることは難しく、
アスリートも専門的なトレーニングを重ねた末に獲得した人も少なくありません。
でも私たちの日々の生活の中で出来るトレーニングを毎日行うことで、
少しずつ集中力を高めることはできるようです。
いくつかポイントを紹介します。

①成功パターンをイメージする
潜在意識に働きかける方法として効果的なのは自らが成功する「イメージ」を持つこと。
まるで自分が漫画の主人公になったように、試験や試合など大事な場面で
大成功するイメージを思い浮かべてみてください。
これだけで「失敗するかも」というようなマイナスなメンタルに惑わされず、
集中力を発揮する状態に入りやすくなります。

②目標を明確にする
先ずは大きな夢や目標を明確にすること。
そうすることで細かな近くの目標が自然を浮かび上がってくるはずです。
面倒だなと感じてしまう小さな練習なども
きちんと目標につながっている事が明確にイメージでき、
潜在意識にも伝わります。

③ルーティンワークを身につける
野球選手の中にはバッターボックスに入った際、
独自の動作を繰り返す人が多いですよね?
あれは意識して行っているのではなく、心を無にして自然な流れの中で
あの動作を繰り返し、集中する状態に持って行っているのです。
「試験が始まる前、鉛筆の先を全て触る」
「プレゼンの前、窓の外の車の数を数える」
など、なんでも構いません。
毎回徹底することで潜在意識が目標に向かって動き出すようになります。

④緊張をプラスに変える
緊張するのは悪いこと、と考えがちですが、
それは緊張と失敗を結びついて考えているから。
極度の緊張は失敗を招きますが、成功には適度の緊張が不可欠です。
イメージトレーニングやルーティンワークを繰り返すことで、
できる自分のイメージが潜在意識に刷り込まれ、極度の緊張をしなくなります。

いかがでしたか?
学生時代の受験などを乗り越えても、大人になるとここ一番!
という場面は頻繁に出てきますよね。
上手く集中力をコントロールして、持っている力をいつでもフルで発揮できる
人になりたいものですね。

(via ベネッセ)