「ブレインストーミング」、アイデアをどうまとめる?

2020年 12月23日

皆さんは、ブレインストーミング(ブレスト)をご存知ですか。
ブレインストーミングとは複数人で行う会議手法のことで、様々な業種や職種で活用されているため、すでに行なったことのある方も多いのではないでしょうか。

ブレインストーミングをより効果的に進める手法として、テーマに対して理想的な状態を考えていく「希望点列挙法」や、課題に対して「なぜ」を5回繰り返して原因分析していく「なぜなぜ分析」、アイデアをグループ化して論理的にまとめていく「KJ法」などの発想ツールがあります。その中で今回は「KJ法」に焦点をあててご説明します。

KJ法は、日本人の発明

KJ法とは、データをカードに書き出したあと、そのカードをグループごとにまとめて図にしていき、論理的にまとめ上げていく方法です。
実は、このKJ法は日本の文化人類学者の川喜多二郎さんによって考案された記録方式なのです。KJは、川喜多二郎さんのイニシャルになっています。

野外で調査を行うことが多かった川喜多さんは、観察の結果を小さな紙に次々と記録し、研究室に戻ってから、そのカードを使って整理・分類を行なっていました。
この方法が注目され、企業研修や学校教育の場で使われる機会が増えたことにより、KJ法は広く知られるようになりました。

アイデアを可視化できるKJ法

KJ法は、次の4つのステップで行います。

1. カードを作成する

ブレインストーミングで出てきたアイデアや意見を1枚ずつ付箋などの小さなカードに書きだしていきます。

この時、1枚のカードには1つの事柄だけを具体的に簡潔に書きだすのがコツです。

2. 類似のカードをグループ化する

次に、カードを整理して、アイデアを分類していきます。
沢山のカードの中から似たような印象のカードを集めてグループ化したあと、そのグループに共通していることを端的な言葉で書き出し、グループの表札を作ります。

作った表札を読み比べ、さらに似たようなグループを「中グループ」としてまとめ、最後は、幾つかの「大きなグループ」に分類していきます。

3. 関係性が分かるように図解していく

今度は、「2.」で作った大きなグループの関係性を図解していきます。

グループごとの因果関係や相互関係、対立・反対関係、原因、結果などを見つけたら、それらを線でつないだり囲んだりして図解していきます。

大グループの図解ができたら、中グループ、小グループの図解を行っていきます。

4. 文章化してまとめていく

グループの図解が終わったら、その関係性を文章化していきます。
できるだけそれぞれのグループのカードに書かれた言葉を使って、グループごとに1つの文章にしていきます。
さらに、図解を見ながら参加者で話し合い、どのグループが最も重要かなどを発表しあって議論を深めていきます。

この文章化によってブレインストーミングのときに出てきた沢山のアイデアがひとつの新しいアイデアに収束していきます。

上記のようなステップでKJ法を行うときに大事なことは、参加者全員の同意を確認しながら作業を進めていくことです。
ブレインストーミングで出てきたアイデアを皆さんで、ひとつの新しいアイデアにまとめていきましょう。

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