製造業の効率を上げる!工程管理の導入手順とメリットを紹介

2022年 04月21日

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製造業で効率的に製品を生産し利益を上げることは、生産計画を立てるだけでは達成できません。近年では、製品の製造工程が複雑化しているので工程を管理していかなければ狙った計画を実現していくのは難しいです。今回は、そんな製品生産を効率化するために重要な工程管理について解説していきます。

工程管理とは?

工程管理は製造の現場等でよく聞く言葉でしょう。また、似たような言葉で生産管理というものもあります。ここでは、工程管理とはどんなものなのか、生産管理とは何がちがうのか詳しく説明していきます。

工程管理の概要

工程管理は、製品を生産するため生産計画を立てて、お客様が求める納期を守るために各工程の進捗状況や生産実績を管理することです。主に製造の過程を管理する業務で、工場の生産計画や日程計画など様々な計画と、製造時の問題点を調整して統括していくものとも言えます。

工程管理の重要性

原材料が製品になるまでを管理、統括していかなければならないので製造の過程で1か所でも問題があれば、円滑な生産はできません。その問題を解決し、計画通りの生産数を達成し納品を完了しなくてはならない工程管理は非常に重要な要素と言えます。

また、大きな受注案件などのプロジェクトや複数の納品先に商品を納める必要がある場合は、作業工程に複数の部署にまたがって関わり合いを持たなくてはならなくなるため、工程管理や状況の共有、トラブルの対処が難しくなる可能性が高いです。

工程管理を軽んじて甘く見た場合、以下のように様々な問題が生じる可能性があります。

・変更事項など正しい情報が各部署に正確に伝わらない
・進捗状況や実績の確認に時間がかかる
・一部の部署に負荷がかかりすぎているなど課題や問題を解決できない
・納期の遅延、誤納入
・過剰な人員配置や人手不足を引き起こす

このように、工程管理を甘く見ただけで生じる問題は多くあります。そのため、工程管理は生産の現場で非常に重要な要素と言えるでしょう。

工程管理と生産管理の違い

製造業において生産管理とは、生産計画に基づき、納期までに製品を作り納期遅延等無しで製品を完成させることです。

具体的な生産管理業務のひとつは、材料や人材の手配です。製品の生産に必要な素材を過不足なしに発注したり、塗装や穴あけや溶接の加工作業を外注に回して自社でできない作業の分担手配をします。

生産計画に沿った製造過程の進捗をコントロールする一方で、外注した方が早くて正確な場合、納期遅延を防ぐために外注化してしまうなどの柔軟な思考が必要となる業務です。

主な目的は、生産計画に基づいた素材や資材の管理、現場や作業場のコンディション管理です。品質やコスト、納期を意識した管理体制が重要視されています。例えば、品質に注目しても「客先が求めている品質が維持されているか」「継続的に一定の品質を保つことができるか」などを検討が必要です。長期的に高品質の製品を納品するためにも、生産効率だけでなく品質、資金状況まで考えた管理が求められます。

そして、工程管理との違いは管理している範囲において違いがあります。名前は似ていますが、工程管理と生産管理の事業内容、役割は違うので注意しましょう。生産管理は、生産計画の立案から人員配置、品質管理、出荷など各部署を横断的に管理しますが、工程管理は各工程がスムーズか過不足なく生産されているかを管理する業務だと言えます。

工程管理を必要とする現場とは

ここでは、工程管理が必要な理由と工程管理が必要な現場の特徴を詳しく説明していきます。もし、自職場に当てはまる事があれば改善を検討してみてはいかがでしょうか。

工程管理が必要な理由

工程管理の目的として生産性の向上、生産の効率化、効率化による利益率の向上、お客様が求める納期の厳守、一定以上の品質と、理想的な生産量を保つために必要とされています。

工程管理が必要な現場

工程管理が必要になる現場は大きく2つに分かれます。それは、生産工程が複数に分かれている現場と製品ごとに生産工程が異なる現場です。

生産工程が複数に分かれている現場では、工程管理がされていないと各現場の生産進捗状況を確認するのに手間がかかる可能性があります。また、工程管理を行っているつもりでもリアルタイムでの更新が無ければ別途確認しなくてはならない時があります。その場合お客様からの問い合わせに対して、すぐに回答することができず現場まで確認しに行かなければなりません。

また、工程管理の水平展開が行われておらず特定の担当者、責任者しか進捗状況を把握できていなくて、不在の場合に確認ができず作業が滞ることもあります。

製品ごとに生産工程が異なる現場とは、例えば受注案件等のプロジェクトや納品先が複数ある現場です。その場合、工程管理していくことが難しいです。

図面や工程表などのデータが分散してどこにあるのか分からない、データ集計に手間がかかるという課題も出てきます。リアルタイムで進捗状況を把握できるようにし、予実管理(企業の予算と実績を比較して、経営目的に対する現状を把握する手法のこと)、確認工数の削減を行うために工程管理のシステムを導入する必要があります。

工程管理の導入手順

工程管理の手順に広く利用されているのは、PDCAサイクルと呼ばれるものです。PDCAサイクルとは「Plan(計画)」「Do(行動)」「Check(確認)」「Action(実施)」のそれぞれ頭文字を取ったものです。それぞれ見ていきましょう。

Plan(計画)

工程管理の第一歩目は、製品の生産から納品するまでの生産計画を立てることです。計画立案には次の5つが必要になります。

1. 納期の確定
2. 生産数の決定
3. 必要な作業内容の検討
4. 必要な材料の決定
5. 作業員の人数の試算・確保

また、計画期間の長さによって大日程・中日程・小日程に分け細分化していく必要があります。特に、中日程と小日程の計画が必要です。

Do(行動)

計画ができたら、行動を行います。製造の現場では生産を始めるという事です。

しかし、生産を始めても常に計画通りに実施できるとは限りません。その場合、原因を明らかにし改善していく必要があります。その中で、原因や問題点はデーターベース上に蓄積しノウハウを共有していきましょう。

同じ問題は発生させないことが大切ですが、ほかの生産工程でも似た事例が発生した場合に蓄積したノウハウは役に立ちます。

Check(確認)

計画実行後はフィードバックが必要です。下記の3点を見直して評価しましょう。

1. 製造工程の問題があったか
2. 計画通りに進んだか
3. 安定した品質を保てたか

問題を明らかにするのは工程管理を最適化するのに必要です。現場の意見も吸い上げ、様々な方向から評価していくようにしましょう。

Action(実施)

Check(確認)で挙げた3点を見直し、さらなる工程の改善をしていきます。また、悪かったことばかりではなく上手くいった改善する必要のない箇所のリストアップも必要です。

改善点を洗い出したら改善策を考え実施します。実施の際は根本的に工程を変更していくのではなく、改善前と後を比べながら変更していくようにしましょう。

工程管理で利用される工程表

工程管理に欠かせないのが工程表です。ここでは、工程表の種類と特徴についてご紹介します。

バーチャート工程表

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バーチャート工程表は、工程表の中で最もポピュラーなものです。バーチャートの特徴は、横軸が日時を表している点です。日時や時間によって各行程がいつ始まり、いつ終わるのかという必要日数が明確になります。

ガントチャート工程表

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ガントチャートとは、1910年代にヘンリー・ガントによって考案されたプロジェクトの工程管理で用いられる図表です。作業の達成率などの進捗状況を把握するものとしてよく使われています。作業開始日、作業完了日、作業内容、担当者、マイルストーン、進捗状況などを管理していきますが、情報共有ツールの中でも「分かりやすさ」「確認のしやすさ」で優れています。

グラフ式工程表

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グラフ式工程表は、バーチャート工程表とガントチャート工程表を組み合わせた工程表です。表の縦軸には進捗率、横軸に日数を記載しています。グラフ式工程表は、各工程の進捗状況がはっきりわかるのが特徴です。どの工程が遅れていて、どんな影響が出るのかが理解しやすい表と言えるでしょう。

工程管理のメリット

工程管理を行うことで下記3つのメリットをもたらします。

1. 納期遅れの防止と納期確認の手間軽減
2. 生産リードタイムの短縮や生産効率の向上
3. 作業員の生産性意識の高まり

納期遅れの防止と進捗確認の手間軽減

工程管理をすることで生産の状況が見えるようになり、予定よりも遅れていればすぐに対応することができます。他の生産品との予定を組み替え、人員を増員し生産能力を上げる対策ができるため納期遅延を防ぐことができるでしょう。

また、いちいち担当者に確認しなくても工程管理のツールを見ると一発で進捗状況がわかるようになります。

生産リードタイムの短縮や生産効率の向上

工程管理をすることで、過去の実績をノウハウとして積むことができます。その実績をもとに計画を立てれば、人員の過不足が発生することもなく利益率の高い効率的な生産が実現できます。効率的な生産により生産リードタイムも短縮できるでしょう。

作業員の生産性意識の高まり

工程管理をすることで、作業員各個人の実績が見えるようになります。自分の実績が見えるようになると「どうしたら生産性が上がるのか」「ミスはどうすれば減るのか」という事を考えられるようになります。

まとめ

工程管理は製造業に必要不可欠なものです。工程管理を上手くやることで、効率的な生産ができます。また、各工程表も使いこなし工程管理の見える化、ノウハウの蓄積も積極的に行いスムーズな生産を実現しましょう。

参考URL

工程管理とは?製造業で導入する必要性と効率化する手法|株式会社テクノア

工程管理とは?実施する目的から手順、効率化する方法まで解説!|ITトレンド

工程管理とは? 目的や手法、生産管理システム導入のメリット|ERPNAVI

製造業における工程管理とは?5つのメリットと手順を解説! |
 ROBoIN (roboin-fa.com)

工程管理と生産管理の違いとは?工程管理の手順やポイントを解説 |
TRYETING Inc.(トライエッティング)

予実管理とは? 目的、正しく経営課題を見つめるためのポイントについて
- カオナビ人事用語集 (kaonavi.jp)

工程管理とは? 製造業に導入する際の手順とメリット、重要なポイント|
工場タイムズ (04510.jp)

製造業における工程管理とは?5つのメリットと手順を解説! |
 ROBoIN (roboin-fa.com)

ガントチャートとは何か?作成方法とエクセルなどの無料ツールを紹介 |
 Promapedia (ssaits.jp)

ガントチャートとバーチャートの違い、建築業界に必要な工程表とは |
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