品質管理を改善するための道具「QC7つ道具」とは?

2020年 09月25日

皆さんは「QCサークル活動」をご存じですか?

そもそも「QC」とは「Quality Control」の略で、日本語で「品質管理」の意味。
「QCサークル活動」はその名の通り品質管理の向上を目的とする活動を言います。
具体的には、スタッフをQCサークルという小規模なグループに分け、どうやったら改善できるかを議論し実践していくことで品質管理の向上を実現していきます。
当初は製造現場の改善手法としてスタートしましたが、現在では事務部門やサービス部門でも導入されているようです。

そしてQCサークル活動にはQC7つ道具と呼ばれる品質管理に効果を発揮するツールが存在します。
定量的なデータを分析することができるため、主に製造現場の品質管理・改善手法として広まりました。
これは現在でも品質管理における基本知識として認識されており、覚えていて役に立つものです。

今回は、各ツールを効果的に活用するため、QC7つ道具について解説していきます。

QC7つ道具と各ツールのメリット

1.グラフ

複数のデータを視覚的に示すことができる図をグラフと言います。
耳に馴染みのある方がほとんどなのではないでしょうか。
グラフには折れ線グラフ、棒グラフ、円グラフなど様々な種類があります。
数値の大小や比率などをわかりやすく表現できるというメリットがあり、全体の状況を視覚的に確認したいときに使います。

2.パレート図

パレート図とは、現象を工程や項目ごとに分けて、それらを棒グラフと占有率の折れ線グラフで表した図です。
どこの工程・項目を改善すれば効果がでるかを把握したいときに使います。
問題点を重要度順に見つけ出すことができるため、真っ先に手を付けるべき項目の優先度を決定しやすくなります。

3.特性要因図

特性要因図とは、その問題が持っている特性と、それに影響を与えている要因とを矢印を用いて整理した図です。
問題に影響している要因を把握したいときに使います。
特性要因図は、矢印の集合体が魚の骨の形に見えることから魚の骨図(fishbone diagram) とも呼ばれます。

4.散布図

散布図は、データを点の集合によって表現した図です。
2つのデータの関連を調べたいときに使います。

これらのデータから相関係数(r)を求めると、関係性の度合いを判断することができ、高い関係性があるときは「正の相関(負の相関)がある」と言います。
散布図を使用することで2つのデータに関連性があるかどうかが一目で把握できます。

5.管理図

管理図とは、時系列のデータから工程の状態を把握するための折れ線グラフで、ばらつきを把握したいときに使用します。
工程を時系列のグラフにすることで、一定の幅から外れた数値(異常値)を容易に発見することができます。

6.チェックシート

チェックシートとは、分類した項目ごとに記録ができる図表形式のシートです。
基本的には日常的に使われるチェックシートと同じもので、目的に合った項目に対して点検有無を記載して漏れを防いだり、記録を取ったりします。
項目を一覧化することで、誰が見ても同じように点検、記録ができるようになります。

7.ヒストグラム

ヒストグラムとは、データをいくつかの区間に等分して各区間に入るデータの数を縦軸に取った柱状の図で、度数分布図とも呼ばれます。
データ全体の分布がどのように構成されているか目で見て簡単に理解できるため、人口分布など統計でもよく使われます。
品質管理では、ヒストグラムでばらつきの特徴を把握することで何が起きているのか推定します。

QC7つ道具を活用するときのポイントは、どの手法を使うとどのような問題が解決できるかを意識することです。
それぞれのツールの特長を理解し、使いこなせるよう勉強していきましょう。

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