製造業における「KPI」で見えてくる課題とは

2020年 11月27日

皆さんは「KPI」という言葉をご存じですか?
「Key Performance Indicator」の略語で、「重要業績評価指標」という意味です。
分かりやすく言うならば、最終的な目標に達するまでの達成度合いを計測する指標のことを指します。
KPIの例を上げると、営業部門ですと「訪問数」や「受注件数」といったものがあり、これらのKPIが達成できればおのずと個人や組織の目標を達成することができます。

最近ですと、製造現場でもKPIが活用されています。
製造業務を見える化しKPIを設定すると、効率的な生産体制や安全性を確保した作業環境を作れるというメリットがあるためです。
今回は製造業で設定するKPIはどのようなものにすべきか、それによりどのような課題が見えてくるかをご紹介していきたいと思います。

生産する製品ごとのKPI

生産品目ごとに原価率不良率工数製造リードタイムなどをKPIに設定すると、製造業務において改善すべき課題が見えてきます。
これは、KPIで予測していた「計画値」と実際のデータである「実績値」とを比較することで可能です。

課題の具体例

・原価構成要素に原価の差異がある
・在庫滞留を含む製造までの一連の作業が長い
・量、日程、工数達成率が当初の予定を下回っている

製造ユニット単位での改善につながるKPI

生産品目単位ではなく、設備や製造ユニット単位での改善を図れるKPIもございます。
たとえば生産量時間稼働率(どれだけ設備を効率的に使用できているか)などをKPIに設定すると、課題が見えてくるでしょう。

課題の具体例

・生産量、製造指図数、工数達成率が低い
・就業や人材投入による労働生産性が低い
・設備稼働中の設備稼働効率が悪い

上記の他にも、製造業では「作業現場におけるKPI管理」も大切です。
たとえば事故発生件数を減らすためにルールを厳守させる、作業手順などのトレーニングを徹底させるなどのKPIを設定することで、作業環境を改善し生産性の向上を図ります。
こういった製造現場ではタイムリーかつ継続的な改善が大切なため、なるべく短期間で評価できて継続してデータを取得できるKPIが望ましいです。
自社の製造現場に合う適切なKPIを設定するようにしましょう。

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