横浜の歴史的建造物5選
2022年 05月30日
横浜には歴史的な建造物が数多く存在しています。その建造物は日本の歴史を作った歴史的な場所も多く存在しています。今回は、そんな歴史的建造物を5つ抜粋してご紹介していきます。
横浜赤レンガ倉庫
横浜赤レンガ倉庫は、横浜でも大変人気なスポットです。様々なイベントが催され、中には飲食店やショップがあり観光地として多くの人が訪れています。
お土産に良い商品や、横浜関連のグッズなど赤レンガ倉庫でしか購入できないものもあり観光地として楽しむことができます。
一方で、横浜赤レンガ倉庫には歴史的建造物としての魅力もあるのです。
赤レンガ倉庫は元々、物流倉庫として使用されていました。その歴史はペリーの黒船来航により開国を求め、1859年に横浜が開港の場所と定められたところまで遡ります。
横浜はその昔、小さな村でしたが急ピッチで開発が進められて大きく発展しました。
横浜港では、建設された後から外国との貿易が始まり様々な品物を取り扱うようになります。品物の量もかなりの量になり、倉庫が必要と考えられ赤レンガ倉庫が建設されたのです。
赤レンガ倉庫は文字通り赤いレンガが特徴の倉庫ですが、現在でも建設当時のままをなるべく維持した状態になっています。
赤レンガ倉庫は当時の最高水準と呼べる技術が使われて建設されており、日本初の貨物用エレベーターや消火水栓、防火扉などを備えた日本が世界に誇る最新鋭の倉庫と呼べるものでした。
1989年に一旦倉庫としての役割を終えて、80年の歴史に幕を下ろすことになりますがその後、歴史的建造物として保存するため保全修繕が施され現在でも歴史を感じる外観を私たちに見せてくれています。
横浜指路教会
関内駅から徒歩4分、桜木町駅から徒歩5分ほどで到着する尾上町の一角、ビル街のなかで急に空気感が変わるゴシック調建築の横浜指路教会。
建造は大正15年(1926)で、横浜開港期に多大な足跡を残した宣教医ヘボンゆかりの教会として広く知られています。
宣教医ジェームス・カーティス・ヘボンは開港直後の安政6年(1859)に来日し、横浜で医師として近代医術を伝え、日本初の和英辞典「和英語林集成」の編纂、ヘボン式ローマ字の考案、明治学院大学の創設など多くの功績を残してきました。
ヘボン塾で学んでいた、青年たちによって教会設立の気運が高まり明治7年(1874)に設立された横浜第一長老会は横浜指路教会の全身であり、ヘボンたちの尽力により教会堂が建設されました。
先代の教会堂は赤レンガ造りの建築物でしたが、大正12年(1923)の関東大震災により倒壊したことをきっかけに、現在の教会が再建されています。
建物は、フランス初期のゴシック調建築でシンボリックな鐘塔をそなえ、正面入り口の突頭アーチ、列柱、バラ窓など意匠が特徴的です。
第二次世界大戦中には、館内が全焼するなどトラブルにも見舞われましたが90年以上横浜の街に落ち着いた雰囲気を与えています。
新港橋梁
赤レンガ倉庫からほど近い運河にかかる、山下臨港線プロムナードの起点として多くの人が行き交う新港橋梁は今から100年以上前に大正元年(1912)に建造された貨物線の鉄道橋です。
明治に入り貿易量が増加し、その増加量に対応するため横浜初の近代的な港として明治後期から大正初期にかけて造成された新港ふ頭を経て旧横浜税関構内を結ぶ橋梁として大正元年に新港橋梁は、赤レンガ倉庫などと共に建造された港湾施設です。
新港橋梁は日本における初期の国産トラス橋として知られており、部材同士はイギリス系のピン結合と異なり、リベット結合によって強固な剛性に組み立てられています。
新港橋梁の周囲の景観はこの100年以上で大きく変わりましたが、赤レンガ倉庫と共に今と昔の歴史を融合する魅力的な景観を作り上げています。
ホテルニューグランド本館
100年近く前に関東地方を襲った大震災によって横浜の街並みは壊滅的な打撃を受けて焼け野原になったそうです。
その大震災からの復興のシンボル的な存在として愛されてきたのが、ホテルニューグランドです。
このホテルの名前は、もともと横浜にあった外国人向けのグランドホテルが関東大震災で廃業となりそこに新しく生まれ変わる横浜を代表するホテルとなるように願いが込められたためニューグランドホテルと名付けられました。
終戦直後にはGHQのダグラス・マッカーサーなど大物も宿泊しています。横浜唯一のクラシックホテルとして現在でも宿泊者の疲れを癒し、クラシカルな雰囲気を楽しませてくれています。
建物内部も100年近い歴史とクラシカルでエモーショナルな雰囲気で、タイムスリップしたかのような気分をあなたにお届けしてくれることでしょう。
横浜海岸教会
横浜海岸教会は日本で最初のプロテスタント教会です。
1961年(文久元年)に来日した改革派宣教師バラは、1868年(明治元年)現在横浜海岸教会のある居留地167番に小さな会堂を立てました。そこでバラは、英語を20数名の学生に教えていました。
1872年2月9日より、バラ塾で学んでいた篠崎桂之助ら青年たちの申し出により初週祈祷会が開かれ、連日熱心な祈りがささげられてバラにより洗礼式が行われ、9名が受洗したそうです。
同日、ほかの場所で洗礼を受けた2名を加えて日本基督公会を設立しました。この日が横浜海岸教会の創立記念日になっています。
現在の会堂は1933年(昭和8年)3月12日に献堂されたものであり、90年近い歴史があるのです。関東大震災の際に倒壊、焼失したため1875年バラたちの尽力で献堂された最初の建物はもう残っていませんが、現在の会堂も歴史を感じられる建造物として愛されてします。
まとめ
ここまでで5つの歴史的建造物をご紹介してきました。横浜市には、まだまだこれ以外にも素敵な歴史的建造物があります。横浜を訪れた際には、ぜひ探して訪れてみてはいかがでしょうか。
参考URL 横浜の歴史的建造物ランキングTOP10 – じゃらんnet (jalan.net)横浜観光で行きたい!歴史的スポット9選 | tabiyori どんな時も旅日和に (wondertrip.jp)
赤レンガ倉庫の歴史に迫る | 横浜探検ねっと (yokohama-exp.net)
横浜赤レンガ倉庫の歴史|横浜赤レンガ倉庫 (yokohama-akarenga.jp)
【歴史的建造物アーカイブ】横浜指路教会 | THE YOKOHAMA STANDARD
【横浜の橋】新港橋梁 | THE YOKOHAMA STANDARD
【ホテルニューグランド宿泊記2021】歴史ある本館のスイートルーム、雨の一夜 (yakan-hikou.com)
横浜海岸教会 – Wikipedia
横浜海岸教会の歴史 – 日本キリスト教会 横浜海岸教会 Yokohama Kaigan Church