アンガーマネジメントで業務効率アップを!
2023年 09月29日
製造の現場では、思いもよらないトラブルやミスが起こることがあります。想定外の事態が起こると感情的になってしまうこともあるでしょう。この記事では、そんな感情をコントロールするために効果的なアンガーマネジメントについて解説していきます。
目次
アンガーマネジメントとは?
アンガーマネジメントとは、直訳すると怒りの管理方法という意味があり、怒りの感情を上手くコントロールしていくための心理トレーニングとして1970年代のアメリカで生まれました。
初めは犯罪者のための矯正プログラムとして行われていましたが、時代の流れとともに一般にも広く知れ渡るようになり企業研修などでも取り入れられるようになりました。
アンガーマネジメントが身についていない場合、発生したトラブルを他人のせいにしてイライラしたり、モノにあたって大きな音を立てたりするため人間関係を悪化させる可能性が高くなります。
他人に不快な思いをさせずとも自分を強く責めてしまうこともあり、自分自身を苦しめてしまう可能性もあります。
人間関係の悪化や自分自身を苦しめてしまうことは、仕事の効率や生産性を著しく低下させる原因です。
つまり、アンガーマネジメントは職場の人間関係を円滑にし仕事効率を上げ、生産性を向上させるために役立つスキルだということが言えます。
怒りが発生する仕組みは?
人間はどのような仕組みで怒りを発生させるのでしょう。ここからは、怒りの仕組みについて解説していきます。
第一次感情
第一次感情は、怒りの裏に隠れているものであり日常生活で受けるマイナス感情のことです。
不安や恐怖、孤独感や焦燥感、疲れなどが挙げられ人間であれば誰しもが抱く感情でもあります。
特にコロナ禍になって以降、第一次感情を溜め込んでいる人が増えていると言われています。
第二次感情
この第二次感情が主に怒りと呼ばれる感情です。
第一次感情が、怒りとして目に見える形で現れてしまいます。怒りは、それ単体だけで現れるのではなく裏には第一次感情が隠れています。
第一次感情の大きさが小さいものであれば、大きな怒りは感じづらく第一次感情の大きさと同程度の怒りにしかなりません。
問題がある4種類の怒り
怒りを感じること自体は、人間の正常な感情であり自分を責めることはありません。しかし、次の4つのような怒りを感じる場合は注意が必要です。
まず1つ目は強度の高い怒りです。一度感じてしまうと激昂したり非常に激しく怒り出してしまいます。
2つ目は持続性のある怒りです。過去に感じた怒りを長い間引きずっていたり、思い出して再度怒りを感じてしまいます。
3つ目は頻度の高い怒りです。1日中イライラして不機嫌を表に現して周囲に撒き散らします。
4つ目は攻撃性のある怒りです。職場の人や家族に当たり散らしたりゴミ箱を蹴ったり机を叩いたりなど物にも当たり散らしたりします。
このような怒りをコントロールすることが人間関係において重要です。そのためにはアンガーマネジメントが必要になってきます。
アンガーマネジメントを身につける意味
他人に当たったり物を壊したりと攻撃性が高まる激しい怒りの感情は、一見良くないものであり押さえ込まなければならないと思われがちですがそうではありません。
実際、スポーツなどで悔しい思いをした時に上手くできなかった自分への怒りをバネにして成長していくように人を動かす原動力としても利用できます。
そのため、アンガーマネジメントは怒らないようにするという状態は目指しません。
アンガーマネジメントは怒らなくてはいけない場面では効果的に怒り、怒る必要が全くない場面では怒らないようにするトレーニングをしていきます。
怒りを区別して感情を選択できるというスキル獲得のためアンガーマネジメントを身につけていきます。
アンガーマネジメントのやり方
では、アンガーマネジメントはどのように行えば良いのでしょう。ここからは、具体的なアンガーマネジメントの方法について解説していきます。
怒りを感じたら6秒待つ
怒りに対する処世術は、怒りに反射的に反応しないことです。
そのため、怒りを感じたら6秒待って怒りを鎮めるようにしましょう。怒りが完全に収まることはありませんが、最初に怒りを感じた瞬間よりは頭を冷やすことができます。
6秒を数える際にそれだけでは気持ちが落ち着かない場合、『落ち着け落ち着け』など自分と心の中で対話をすると良いでしょう。
怒りを自分の中で数値化する
6秒数えている間に怒りを自分の中で数値化するのもおすすめです。
人生で1番の怒りを基準にこの怒りは5点、この前より怒りの度合いは低いから3点など点数を付けることで怒りを客観視することができます。
◯◯すべきという固定観念を捨てる
こうあるべきといった自分の中の常識は、あくまでも自分自身の理想やこだわりです。そのため、全ての人に通用するわけではありません。
まずは自分の中で怒りの内容を『許せる』『条件付きで許せる』『許せない』の3段階で分けていきます。
これなら許せるを徐々に増やしていくことでストレスを軽減させることができます。
怒りが湧き上がったらその場から立ち去る
6秒ルールなどでも怒りを鎮められない場合は、その場から立ち去ることも効果的です。
少し散歩してみたり、トイレに行ってみたりすることで怒りの対象から離れることができるため冷静さを取り戻すことができます。
まとめ
アンガーマネジメントをすることで職場環境の良質化や人間関係の円滑化を図ることができるでしょう。
人間関係が円滑になれば生産性も向上する可能性が高くなるため身につけることをおすすめします。
参考URLアンガーマネジメントとは?怒りのタイプを診断してイライラを解消!【協会監修】|生涯学習のユーキャン (u-can.co.jp)
アンガーマネジメントとは?「6秒ルール」などの意味や、診断方法を解説|Like U ~あなたらしさを応援するメディア~【三井住友カード】 (smbc-card.com)