「ポカよけ」が国際語?!
2017年 11月10日
この時期、とっても美味しいイクラ。
さて、この「イクラ」、一体何語が知っていますか?
え?日本語でしょ?と思ったそこのあなた。残念ながら不正解です。
実は「イクラ」はなんと元々ロシア語。
表記は「икра(ikra)」で、「魚の卵」や「小さな粒々」のような意味があるそうです。
このように、普段使っている言葉の中には「え?外来語」だったの?
と驚いてしまうものがたまにあります。
その一方で、外国でも日本語がそのまま国際語として定着していることもあるようです。
sushi(寿司)、tempra(天ぷら)、karaoke(カラオケ)
…などの文化に基づいたものや、tsunami(津波)といった、
日本が地震大国であることを思い知らされるようなものなど、
思わず、国際語として定着するまでのストーリーを想像してしまうような言葉ばかり。
そんな国際語として定着した言葉の中に「poka-yoke」があります。
日本語で表記すると「ポカよけ」。
製造業の現場に携わったことがある人であれば、
必ず聞いたことがある言葉なのではないでしょうか。
反対に、製造業に携わったことがない人には聞きなれない言葉かもしれません。
「ポカよけ」というのは…
人間はうっかりミス、つまりヒューマンエラーを起こしてしまう生き物である、
ということを前提に、
ヒューマンエラーが起きても大事に至らないように仕組みを考える。
という考え方のこと。
ミスをしない教育や管理も大切だけど、ミスは起こるものと考えて仕組みを工夫しよう、
ということですね。
元はトヨタ生産方式の基本概念のひとつであることから、
日本の製造業が国外へ進出する際に、
その概念と「poka-yoke」という言葉がセットで輸出されていった結果、
今では世界中の製造業の現場で使用されているそうです。
なんとwikipediaにも「poka-yoke」のページがきちんとあるのだから驚きです。
日本人でも知らない人がいる「ポカよけ」という言葉が、
世界中で国際語として定着しているというのは、不思議な現象ですよね。
でもそれだけ日本の製造業が海外へ与えた影響は大きかったのだという証拠。
そう思うと、なんだか少し嬉しくなるお話でした。
(via wikipedia)