突然ですが、みなさんは「相関関係」と「因果関係」の違い、
はっきりと説明することはできますか?
どちらも二つの事象の関連性を示した言葉ですが、
似ているようで全く違う言葉なんです。

まずは「相関関係」
これは、関連する2つの事柄のうち、一方が変化すれば、
他方も変化するという関連性をいいます。
例えば、数学の場合ではひとつの変数が増えてもう一方の変数も増えたら「正の相関」、
反対に2つの値が両方とも減少したら「負の相関」であると言えます。

次は「因果関係」
これは、一方の事柄が原因で、他方が結果となる関係の事を言います。
「AだからBとなる」というような事象を因果関係を呼ぶのです。

この似て非なる言葉をきちんと分けて考えることで、
様々な情報を分析する際、関連性を正しく理解することができるのです。

ではここで問題です。
有名なことわざ「風が吹けば桶屋が儲かる」は、
相関関係と因果関係、一体どちらでしょうか?

正解は、因果関係です。
しかし、あの話はひとつひとつの事象について突き詰めて考えていくと、
その因果関係は限りなく低いのではないか、とは言われてはいますが、
一見関係がなさそうに見える事象でも、実は因果関係がある、
というのがあのことわざの面白いところですので、
そこを突き詰めて考えてしまうのはナンセンスなのかもしれません。

しかし、ただの偶然にすぎない事象に対して、このようなことわざがあるのだから、
因果関係があるに違いない、と先入観によるバイアスがかかり過ぎると
結果を見誤ることがあるので注意が必要です。
「原因」と「結果」だけを見てしまうと、あたかも強い関連性があると
錯覚してしまうことが多々あります。
風評被害なども、そのような原因と結果の見誤りであることが多いですよね。
様々な要因が複雑に絡み合っている問題であればあるほど、
きちんとひとつひとつのデータを丁寧にみて、
しっかりと事実に基づいたデータを分析し、
「真実」はどれなのか、きちんと見抜いていく習慣をつけていくことが大切です。

(via 中堅中小企業の希望を実現するBlog)