購買管理の5原則とは?

2023年 07月01日

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製造業でも重要な業務の1つである購買管理。資材を仕入れる単純業務と考えている人も少なくないのではないでしょうか。この記事では購買管理の重要性や購買管理の5原則を解説していきます。

購買管理の5原則

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購買管理の5原則の内容はどのようなものなのでしょう。ここからは、購買管理の5原則について解説していきます。

適切な取引先の選定

1つ目の原則は、適切な取引先の選定です。この段階では、購入を検討している取引先の財務条項などの『与信管理』や仕入れを行う具体的な調達ルートの確認を行います。

取引先の仕入れ状況や調達ルートの確認を行い、慎重な取引先の選定を行なっていきます。

ちなみに与信管理とは、継続的かつ頻繁に取引を行なっている企業に対して信用を付与し、購入した原材料やサービスを受け取った後に代金を受領するフローのことです。

取引先の都合により、仕入れの業務がストップしてしまったり発注資材の数量やモノ自体が間違っていると購買管理だけでなく生産計画自体にも大きな悪影響を及ぼしかねません。

信頼のおける、適切な取引先の選定は購買管理においてかなり重要な項目だと言えるでしょう。

適切な品質の確保

2つ目の原則は、適切な品質の確保です。これは、条件を満たした技術力や価格に見合った商品の選定を行うことを指しています。適切な品質の確保は、取引する企業が品質管理の体制を敷いているかどうかも重要な選定のポイントです。

製造業において製品の品質は、仕入れる材料の品質も大きな影響を与えます。一定水準を満たした品質でないと完成した製品の品質が下がってしまう危険性があるため仕入れ先企業の品質もしっかりと確保しなくてはなりません。

適切な数量の決定

自社が求める生産量はどのくらいなのか、過不足が出ないかを考えながら仕入れる量を決めていきます。

必要な量に足りていないと、生産計画に支障が出ますし在庫が多すぎると無駄な在庫管理業務が発生し、処分になってしまうこともあるためデータに基づいた適切な量を決めるようにしましょう。

適切な納期の決定

納期設定を見誤ると生産計画通りに製造ができず、トラブルに発展する可能性があります。

購買管理では、生産管理を見ながら購買計画を立てて常に適切なタイミングにて納品できるように仕入れ先企業との納期の決定を適切に行うことが重要です。

納期を設定する場合は、『発注リードタイム』と『短納期発注』を重要視してください。発注リードタイムは、資材等を発注してから納品されるまでの時間を指します。発注リードタイムを短くできると、在庫数を減らすことができるためキャッシュフローの改善、倉庫スペースの確保が可能です。

適切な価格の決定

納品される資材や部品などやサービスの価格が適切かどうか、利益が最大化するよう少しでも安く仕入れられるのかを考えながら価格を決定します。企業にとって重要な利益に直結する部分なので慎重な精査が必要です。

ここで注意が必要なのが、力の弱い取引先に対して過度な値下げを要求してしまういわゆる買いたたきを行なってしまうと下請法によってペナルティを受けてしまいますので取引先企業と対等なコミュニケーションを取ることが必要になります。

購買管理の5原則の効果

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購買管理の5原則を実行するとどのような効果が得られるのでしょう。ここからは購買管理の5原則の効果について解説していきます。

原価を抑えられる

購買管理に取り組むことで、品質の高い原材料や部品を適切な安い価格で仕入れることができます。仕入れ値を安くして販売価格を据え置くことができれば、粗利の確保も可能です。

さらには、仕入れ値が安くなった分販売価格を下げられれば競争力のアップや新規顧客の獲得に繋がるでしょう。

企業の利益確保は売り上げアップだけではありません。原価の見直しを行うことでも利益を確保し、会社の発展に繋げることができます。

生産効率性の向上

購買管理に取り組むことで、資材や製品の仕入れ、サービス供給のリードタイムを見直すことができ自社の生産効率を上げることが可能です。

製造部門によっては、仕入れに遅れが出ると全く仕事にならないという状態に陥ることもあります。

購買管理を徹底することで、リードタイムが把握できるため計画的な仕入れができます。仕入れの遅れや資材や部品の納期がかなりかかってしまい、仕事にならないというトラブルも発生しづらく生産効率を下げることなく製造部門が生産を行うことができるでしょう。

不正の防止

購買管理が徹底されていれば、備品と私物を同時購入したり運営資金や経費の私的利用を未然に防ぐことも可能です。

会社の運営自体が傾くような金額でなくても、やがて大きなトラブルになっていく可能性もあります。購買管理の徹底を行うことで、不正を行う隙を与えなければ従業員の不正は起こりづらく、会社全体にとってもメリットがあると言えるでしょう。

まとめ

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購買管理は会社の利益を確保するために重要な仕事といえます。徹底的に取り組むことはメリットが大きいので、力を入れていってみましょう。

参考URL
購買管理とは?5つの原則や効率化するポイントを紹介 | 楽楽販売 (rakurakuhanbai.jp)

購買管理の定義と5原則について解説 | クラウドERP実践ポータル (clouderp.jp)

購買管理とは? 購買管理の5原則と購買管理システムの機能一覧をご紹介 | オンライン展示会プラットフォームevort(エボルト)

その値下げ要求は大丈夫?違法な「買いたたき」のペナルティとは (vbest.jp)

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