PLMってなに?システム導入で実現できることは?

2023年 03月28日

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PLMとは日本語だと製品ライフサイクル管理という意味でコスト削減や業務の効率改善に欠かせない強い味方です。この記事では、そんなPLMの内容と導入で実現できることを解説していきます。

PLMの意味は?

PLMとはプロダクトライフサイクルマネジメントの略称です。製品の企画開発、設計から廃棄までの一連の流れを管理する方法であり、日本語では製品ライフサイクル管理と呼ばれます。

製品に関わっている情報を集めて分析することで、製品のライフサイクルにおいてコストを下げることが可能です。また、PLMの導入により製造の前段階から製造、修理、解体、リサイクルなどを考慮して製品設計が行えるようになります。

また、PLMの目的はお客様に提供する製品の価値を向上させることと利益を最大化させることです。製品製造に関するすべての工程をPLMで一元的に管理することにより各工程での収支の見える化によるコストの最適化や、お客様が求めているもの、お客様の意見を取り入れた製品づくりができるようになります。

なぜ注目されている?

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実は製造業においてPLMは前から利用されてきた手法です。再注目されている理由は近年の製造業のIT導入によって、製品サイクルにおけるデータを収集しやすくなり、それをPLMシステムで管理し分析することができるようになったことがあげられます。

また、お客様が求めていることが増加しているのと製品ライフサイクルが短くなっていることによって、製造業では業務を合理化させなければいけないのが現状ですが、PLMシステムを導入することで、製品開発にかかる時間を短く、コストを最適化し、スムーズな情報共有をすることができます。

特に、AIやIoTを用いた機械等で収集されるデータを集約し、管理できるPLMシステムの導入が進んでいます。

PLMシステムにはどのような機能がある?

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PLMを合理化するPLMシステムには、部品表に関わる管理や、下記の表のような機能を持っています。

企画 製品のポートフォリオ管理、予算編成、要件管理
設計 データ・部品表の管理
調達 取引先の情報、購買品、提案書・見積書の管理
製造 部品表・製造工程表・時間・製造データの管理
メンテナンス 部品・保守・修理管理

PLMシステムの中心となるものは、情報の蓄積と共有です。この2つの機能は各場面で利用され、各工程で必要な対応を目に見える形で確認することができます。

PLMの管理機能

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PLMシステムの管理機能は『変更管理』『権限管理』『構成管理』『追跡性/関連管理』の4つです。

変更管理は設計の変更を適切に管理する機能、権限管理はアクセス権限を設定・変更する機能、構成管理は製品仕様の比較に使われる機能、追跡性/関連管理機能は製品情報の因果関係や関連性を管理する機能で、これらが製品ライフサイクルを正しく管理するために重要となります。

PLMシステム導入のメリット

PLMシステムを導入することで得られるメリットは、下記の4点です。

1.品質向上
2.コスト削減
3.業務時間の短縮
4.変化に対して素早い対応が取れる

この4点について詳しく解説していきます。

品質向上

顧客に高い価値を提供するためには、高品質な製品を製造する必要がありますが、製造プロセスの管理や品質管理は現場にとって大きな負担になってしまいます。

そこで、現場の負担を増やさず高品質な製品を製造するためPLMが登場します。

PMLを利用して製品ライフサイクル全体の情報を一元管理することにより、現場の負担を増やさずに品質の向上を目指すことができるでしょう。

データを集約して分析し、モノづくりの現場全体で情報を共有することにより、製造上の問題やエラーが減り品質が向上するのは大きなメリットです。

コスト削減

余計なコストがかかってくると製品1つ1つの利益が少なくなり、価格が上昇しお客様に提供する価値が低下してしまいます。PLMの導入によって業務時間を短くし、人件費を最適化できるため、無駄なコストを減らすことができます。

業務時間の短縮

製品ライフサイクルに関する情報を一元管理することで、業務時間を大幅に短くできるのも大きな特徴です。

今までの紙を利用した情報共有に比べ、PLMシステムを使うことで必要な情報をPMLのシステム上で全社に共有できるようになります。設計変更やお客様の要望への対応などでも、設計担当者が図面を持って走り回る必要がなく、素早い情報共有が可能になります。

変化に対して素早い対応が取れる

PLMシステムの導入により、やむおえず製品の設計を変更するなど、変化に素早く対応できるのも特徴の1つです。PLMシステムには、製品の全段階の情報が集約されており、設計変更前後の情報比較やコスト変化の見える化が実現可能です。

これによって、現代の市場で求められる製品を作り、売上を伸ばすために必要である素早い対応が可能になります。

まとめ

PLMは以前からモノづくりの現場で利用されてきましたが、IT技術の進化によりモノづくりの環境が変化し、今までよりもPLMの重要性が高まっています。

今後、さらにモノづくりの現場ではPLMが必要不可欠になっていくでしょう。

参考URL
PLM(製品ライフサイクル管理)とは|システム導入で失敗しないための注意点 |パーソルクロステクノロジー (persol-xtech.co.jp)

製造業で再注目されているPLMとは? | 株式会社ジャパン・エンダストリアルの公式サイトです。 (emdustrial.co.jp)

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